これぐらい分かってくれよ…
管理職という立場になると、仕事ができない部下の指導に悩む問題に直面します。
プレイヤーとしての仕事は上手くできても、自分の仕事と部下の管理をするプレイングマネージャーになると状況が一気に変わります。
仕事ができる部下よりも仕事ができない部下の方が多いことに気づかされるでしょう。そして、今まで通りの仕事のやり方では通用しないことを痛感します。
この記事を書いている「ほそめパパ」と申します。
|
部下を指導するときに注意すべきポイントやどのように対応すれば良いか一緒に学んでいきましょう。
目次
部下は仕事ができなくて当たり前
指導する立場になると部下への悩みがたくさん出てきます。- 思ってることが伝わらない
- 同じミスが直らない
- 自分でやった方が早い
自分の仕事は今まで通りやりながら部下の面倒も見ないといけません。それによって負担やストレスは大きくのしかかってきます。
でも部下を自分と同じように仕事ができると思ってはいけません。
- 分かってるけどやらない
- 分からないからできない
仕事ができない理由は大きく分けて2つあります。どうして仕事ができると思ってはいけないのか解説していきます。
分かってるけどやらない
分かってるけど実行しないのはなぜでしょう。- 面倒でやらない
- やることを忘れてる
会社や仕事で決められた提出物の期限が過ぎてる。できて当たり前のような作業ですが、できない人がいます。
まだ提出期限まで余裕があるから今すぐやらなくていいや。と考え、その存在自体を忘れてしまうケースが多いです。
分からないからできない
新社会人や業界の経験が浅いと分からないことがあります。指導する人の基準で考えてはいけません。知らない人に知らないことをやってくれと伝えてもできないのは当たり前です。
この事実を理解してない人が多いです。伝わらないことにイラっとして感情的になってしまい、大きな声を出してしまう。こんなシーンに出くわしたことありませんか?
相手の見た目や実際の年齢ではなく、社会人歴や業界歴を年齢として考えましょう。社会人歴で考えるとほとんどが幼稚園児や小学生を相手にしてるようなものです。
小学生ならできなくて当たり前
部下は仕事ができて当たり前ではなく、できなくて当たり前と考えたら指導するときのストレスも軽減します。慣れるまでは時間が掛かりますが、できないのが普通と理解できたら気持ちがラクになります。
仕事ができない部下の特徴
仕事ができない部下には特徴があります。ただ、本人には悪気がないこともあります。一方的に相手が悪いと決めつけず理解してあげることが大切です。指示通りに動かない
明日の朝からの打ち合わせの案内をメールで出しといて
承知致しました
昼の3時頃に伝えたけど、メールが送信されたのは翌日。こんなことは普通にあります。
意図が伝わらない
仕事に対して取り組む姿勢や気持ちが違うことが原因です。
明日の朝からの打ち合わせなら、なるべく早く案内と出さないといけない。と考えるのが社会人としての常識です。本日中で早めに、とわざわざ伝えなくても分かるだろうという思いがあります。
ですが、相手からすれば早く送信して欲しいと指示されてないので指摘されても何が悪いのか分かりません。
同じミスを繰り返す
20日までに報告書を提出するように
同じ作業を伝えてもできない人がいます。作業する内容はとても簡単です。
ミスや注意を改善する気持ちがない
提出期限に遅れないようにしましょう。と同じような指摘を繰り返してもぜんぜん直りません。
失念してました。今後は気をつけます。
同じセリフを何度も聞いてるが、改善されることはありません。
ほうれんそうができない
わからないことがあったら聞いてね
1日が終わろうとしてるけど相談や質問に来ない。聞きに行くと「わからないことがあって…」と始めの方でつまづいてる。
学生気分が抜けてない
何かわからないことがあると、自分で聞かなくても教えてくれる思いがあります。すると、何も成果がないまま1日が終わります。給料が発生してることを理解しておらず学生気分が抜けていません。
会社と学校の違いを詳しくまとめてるので、こちらもあわせてご覧ください。相手に理解してもらえば伝わりやすさがアップします。
仕事ができないと言っても理由はさまざまです。自分のことじゃないから知ったこっちゃねー!と諦めずに改善できるような対応方法を行っていきましょう。
仕事ができない部下の対応方法
仕事ができない部下にどのように対応すれば良いのか。相手の立場になって考えることが大切です。- 何が悪くてどうすべきかを伝える
- 何が悪いのかを考えさせる
- 否定から入らない
- 感情的にならない
- 質問や相談をしやすい雰囲気や環境を作る
- ルールを決めてドキュメントとして残す
- 部下に仕事を任せる
自分が仕事をするのと指導をするのはぜんぜん違います。アスリートの一流プレイヤーがかならず一流のマネージャーや監督になるとは限らないのも同じ理由です。
でも言いかえると、一流のマネージャーに必要な知識を理解し行動できたら一流のプレイヤーを育て上げることはできます。同じ指導をするなら、仕事ができる部下を育ててみてはいかがでしょうか。
何が悪くてどうすべきかを伝える
社会人としてのマナーや言われなくても分かるだろうといった内容を伝えてあげます。- 何が悪いのか
- どのようにすべきか
これを相手に分かるように伝えないと理解してもらえません。
明日の朝からの打ち合わせの案内をメールで出しといて
このような指示でメールの送信が翌日になったら、どのように指導すれば良いでしょうか。
- 何が悪いのか
→当日の案内だと気づかない人がいるかもしれない - どのようにすべきか
→なるべく早くメールを送信する
ミスしたときに何が悪くてどうすべきか伝えると理解しやすいです。
的確な指示を出す
あいまいな指示にも問題があります。作業者の判断に任せないように的確な指示をすることも意識しましょう。
明日の朝からの打ち合わせの案内をメールで早めに出しといて。もし4時までに送れそうにないなら、そのときに相談してくれるかな
なるべく早くして欲しいならそれを明確に伝えてあげれば良いです。早い、遅いは人の感覚によるので明確な時間も忘れずに。
何が悪いのかを考えさせる
同じようなミスを繰り返す人にはこちらからの提案だけではなく、どのようにしたら良いか考えさせます。人に言われるより、自分で考えた方が納得します
注意しないといけないのは、気持ちだけではなく再発防止策を決める必要があります。
次からは気をつけます
こんな返事で同じようなミスを繰り返す人をたくさん見てきました。寝て起きたら仕事のことなんてきれいさっぱり忘れます。
- カレンダーやスケジュール帳に書く
- スマホのアラーム設定をする
頭の中から出して普段の生活の中で気づくようなやり方が一番良いです。どうしたら良いか一緒に考えてあげましょう。
否定から入らない
これ間違ってるからこのように直しといて
文句言うなら自分で考えろって言うなよ
指摘するなら考えずに済む指示を出してくれよ!と言いたくなります。これが続くと考えるのが嫌になり考えて行動しなくなります。
まずは受け入れる
なにごとも否定から入ってはいけません。明らかに間違ってても相手の意見を聞きましょう。見え隠れしてる思いがあるかもしれません。本人の意思は尊重してあげましょう。
まずは相手の意見を受け入れ、間違ってるならこうした方がもっと良くなるアドバイスをします。相手の考えを決して否定してはいけません。
感情的にならない
指示した通りの結果が返ってこなかったり話が通じにくいとイラっとして声を荒げてしまうことがあります。それは、仕事ができて当たり前だと思ってるからです。感情的に怒鳴ると委縮してしまい、今まで以上に仕事ができなくなるかもしれません。
相手のせいにする前に自分の指示内容を見なおしてみましょう。
- あいまいな指示はなかったか
- 相手に分かりやすい説明だったか
- 相手は理解してたか
指示内容に問題がなければ、感情的にならず、どうすれば良かったのか相手の気持ちになって分かるように伝えてあげましょう。
皮肉を言わない
過去のことを話したり、論点と関係ない感情を言葉にしてはいけません。いつも提出物の期限が遅れてる
同じようなミスを繰り返してるかもしれませんが、過去のことは直しようがありません。指摘や注意するときは今回のことだけにしぼって話をしましょう。
過去のことをずっと言われて続けるのは嫌ですよね。
みんな残業してるのに何か用事あるの?
冗談半分で言ってるかもしれませんが、部下は言い返すことができません。まわりが残業してたら残業しないといけないなんておかしいです。
質問や相談をしやすい雰囲気や環境を作る
分からないことがあったらいつでも相談してね
相談してと言われても、忙しそうにしてたら声を掛けづらいです。
今忙しいから後にしてくれるかな
声を掛けた反応が適当だと相手にされてないように感じます。こんな返事なら声を掛けたことすら忘れてるでしょう。
相談しづらい状況を作ってることに気づかず、相談しない相手のせいにしてませんか。
コミュニケーションを取るのが苦手な人は多いです。気軽に話せる相手なら別ですが、こんな状況ではとても相談しやすいとは思えません。
- 相談する時間を作る
- こちらから声を掛ける
相手が相談しやすいと思えるような関係を築いたり、環境を作るのが大切です。
特に急ぎの仕事がなかったら定時であがっていいからね
まわりの雰囲気で帰りにくそうにしてる人がいたら、こちらから声掛けをしてあげましょう。
ルールを決めてドキュメントとして残す
分かるだろうと思っても、分からない人がいる事実を受け止めましょう。同じようなことを毎回伝えるのも骨が折れます。そんなときは、どうして欲しいかルールを決めてドキュメントを作成します。
この資料の5ページに書いてること理解しておいて
ドキュメントを作るのは面倒ですが、作ってしまえば一言で済みます。ルールや方針を決め、見えるように資料化すれば一気に指導はラクになります。指摘された人も書いてることが守れてないと納得できます。
部下に仕事を任せる
部下に仕事を任せても時間は掛かるし指導するのも面倒だから、自分でやった方が早いと思うことがあるでしょう。でも部下に仕事を任せないと部下は成長しないし、チームや組織としての仕事ができる量は増えません。
1人で仕事をするよりも、部下を何人か従えて上手に使った方が仕事は多くこなせます。
判断に悩むところは相談させるようにして、その他は行動させると自信にもつながり良い結果を出してくれるようになります。
まとめ
部下を指導する立場になったら考え方を大きく変えましょう。- 仕事ができなくて当たり前
- 感情的にならない
- 何が悪くてどうすべきかを伝える
まずはこの3つを意識することから始めてみましょう。
気持ちに余裕ができたら、ドキュメントを作ったり、雰囲気を良くする活動に取り組んでみてはいかがでしょうか。
部下の成長と共に自分も成長していきます。少しでも参考になれば嬉しいかぎりです。
指導の仕方が変わると部下の行動もかならず変わってきます
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
スポンサーリンク